風立ちぬ 感想2

 もう一つ重要な事、それは、大変大事な歴史的事実を隠蔽しているという事。いくら、その基になる原作になかったとしても、日本人としても歴史的事実のとらえ返として、関東大震災時に普通の民衆による朝鮮人虐殺があったということ。それは、忘れてなならない事だし、民衆史をとらえ返す上では、同じ事を二度と起こしてはならないために、見逃してはならない事だ。また、其のどさくさの中で大杉栄や、伊藤野枝も権力にとらえられ虐殺された。そういう重要な抜かしてはならない史実が、抜け落ち、全然ピンとこない中身の薄っぺらな、優秀な飛行機設計技師の人生とお金持ちの結核になったお嬢さんとの恋愛物語に終わってた。
 あのラストシーンに至るストーリーをもっと削ってでも、例えば、戦後、何年かたって主人公の堀越二郎が自分のしていた事が、戦争時の中で何になって使われていたのか、とらえ返すシーンがあってもいいと思う。あれでは、戦争に対する絶対的な否定観もなく、わざわざ、多額の費用をかけて作り上げる意味があったのかと思う。
 例えば、あれを見て、福島の原発事故でふるさとを追われた人は救われるかというとNOだ。
 あの事件をこの作品に置き換えるてみたら、よくわかる。原発開発技術者の擁護になりかねない。
 やっぱり、つまらなかった。
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by swingmasa | 2013-09-27 09:46 | 感想